水回りを掃除するときに、こすってもなかなか落ちない頑固な汚れがありませんか?
その汚れは「もらい錆」の可能性があります。「もらい錆」とはキッチンや浴室の水回りに発生しやすい、金属製品の錆びがうつった錆汚れのことです。「もらい錆」は適切な方法で掃除すれば、簡単に汚れが落とせます!
もらい錆の落とし方
以下では、頑固な汚れになりやすい「もらい錆」の落とし方を紹介します。
クレンザー
クレンザーはできたばかりの「もらい錆」に有効です。クレンザーの細かな粒子を利用し、表面についた錆を研磨することで汚れが落ちるメカニズムです。
クレンザーは成分のほとんどが研磨剤成分で作られており、頑固な汚れも簡単に落とせます。反面、研磨効果が高すぎてしまうので、強くこすってしまうとシンクなどの素材が傷つく場合があります。あまり力を入れすぎないよう注意しましょう。
〇手順
- 錆に直接クレンザーをふりかける
- ラップやアルミホイルを丸め、円を描くようにこする
- キッチンペーパーで拭き取り、水でキレイに洗い流す
クエン酸
クエン酸は「もらい錆」の原因の1つである、鉄の酸化による錆汚れに効果的です。クエン酸は、鉄や鉄の「錆」も溶かす効果があります。
錆を落とした後は、水できれいに洗い、水分をしっかりと拭き取ることで、錆の発生を予防できます。
〇手順
- クエン酸を水で溶かす(水200ml:クエン酸小さじ1)
- クエン酸水をキッチンペーパーに含ませ、錆びの箇所を覆う
- 15分~30分放置する
- 歯ブラシや雑巾で軽くこする
- 水で洗い流し、乾いた雑巾で水分を拭き取る
歯磨き粉
歯磨き粉は、ステンレスなどの表面についたばかりの「もらい錆」に効果的です。クレンザー同様に研磨剤が含まれており、粒子の力で錆を落とします。
〇手順
- もらい錆の表面を濡れたティッシュでキレイに拭く
- 使用済み歯ブラシに歯磨き粉をのせる
- 気になる錆びの部分をこする
- 水で洗い流し、水分を拭き取る
重曹
重曹は「もらい錆」と相性がよく、キレイに汚れが落ちます。重曹は粒子が細かいため、水に溶けやすく、使い勝手のよいアイテムです。
頑固な錆汚れには、研磨力が強いメラミンスポンジを使うと効果が期待できます。
〇手順
- 重曹と水を1:4でまぜて、ペースト状にする
- 錆部分にのせて1時間放置
- メラニンスポンジで錆をこする
- 水で洗い流し、水分を拭き取る
そもそももらい錆って何?
そもそも「もらい錆」とはどんな状態を指すのでしょうか?以下では「もらい錆」について解説します。
もらい錆とは
「もらい錆」とは、ヘアピンや鉄釘などの錆がステンレスなどの表面に付着し、錆がこびりついてしまうことを指します。
錆びにくい素材の「ステンレス」や「プラスチック」「タイル」なども「もらい錆」の影響を受ける可能性があり、錆をもらわないよう対策が必要です。
もらい錆の原因
「もらい錆」の原因は、錆びた金属です。缶やヘアピンなどを、水回りに置きっぱなしにしていると、金属そのものが錆びやすい状況が生まれます。錆びてしまった金属を放置すると、その金属の錆だけが素材に移ってしまうのです。
もらい錆のメカニズムと発生する場所
では、そもそも錆はなぜ発生するのでしょうか?金属には、酸素を取り込んで酸化物になろうとする性質があります。錆は空気と水分が鉄分と反応することで発生します。
以下表のように水分+空気+鉄分が揃いやすい場所が、錆が発生しやすい環境と言えるでしょう。
発生場所 | 気を付けたいこと |
キッチン | ・調理後や洗い物のあとは シンクの水気を拭き取る ・空き缶をシンクに放置しない |
洗面台 | ・手洗い、歯磨き後は洗面台の 水分を拭き取る ・ヘアピンやカミソリを洗面台に放置しない |
浴室 | ・入浴後は換気する ・水気を拭き取る ・ヘアピンやカミソリを浴室に放置しない |
「もらい錆」は家の中だけではなく、雨が降ることにより、外壁やコンクリートでも発生します。錆びてしまった金属製品を放置しないよう注意しましょう。
もらい錆を落とすときの注意点
もらい錆を掃除する上で、注意したいポイントを紹介します。間違った掃除方法だと、素材を傷めてしまうため、以下の内容を参考にしてください。
強い力でこすらない
錆びは表面にくっついているため、汚れを浮かすことで簡単に落とせます。汚れを落としたい一心で、力をこめてゴシゴシとこすってしまうことがあると思いますが、素材を傷めてしまう可能性があるので注意しましょう。
素材が傷んでしまうと汚れがたまりやすくなり、素材そのものが錆びてしまう場合もあります。やさしく円を描くように掃除するとよいでしょう。
洗剤を長時間放置しない
クレンザーやクエン酸などを使って掃除するときに、つけ置く場合は目安時間を守るようにしましょう。長時間放置すると、変色や素材が痛んでしまうことにより、余計に汚れがひどくなる場合があります。
もらい錆を予防する方法
もらい錆は、日々のお掃除のひと手間で予防ができます。錆がうつる原因を取り除き、錆を作らない環境を整えましょう!
金属製品を放置しない
「もらい錆」の原因となる金属製品の錆。少しでも錆びたヘアピンやカミソリ、空き缶などを少しでも水分のあるところに放置すると、錆びがうつる場合があります。
水分を拭き取る
錆は、水と金属成分が触れることで発生します。そのため、水分を拭き取れば錆の発生を抑えられます。
「洗い物のあとはシンクの水分を拭き取る」「お風呂場の水滴を拭き取る」など、ひと手間で、イヤな錆の予防に効果的です。
塩素系漂白剤はしっかりと洗い流す
塩素系漂白剤は、薬剤の成分が強く、ステンレス素材を傷めてしまう可能性があります。素材が傷むと錆は奥底まで入り込み、落ちにくい汚れに変化してしまいます。
ステンレス素材のシンクなどで塩素系漂白剤を使う場合は、直接シンクに洗剤がつかないよう桶などを活用しましょう!ステンレスに洗剤が直接ついてしまった場合は、しっかりと水で洗い流しましょう。
まとめ
「もらい錆」とは、錆びにくい素材にも錆が発生してしまう状態を指します。汚れを放置してしまうと、頑固な汚れになりやすいのも特徴です。
「もらい錆」を発見したら、すぐに対処すればキレイに汚れを落とせます。ただし、お掃除の対処方法を誤ってしまうと、素材を傷つけてしまう可能性もあるため、注意しましょう!
日々の掃除のひと手間で、錆を予防できます。