2019年9月より始まった、電気代の値上げ。さらに、老朽化や脱炭素などによって、火力発電所が大幅に減少したことで電力のひっ迫状態が続いています。
電気代の値上げは家計に大打撃ですし、環境のことを考えるとなるべく節電したいですよね。
ですが、「どこから節電していけばいいの?」「具体的にどんなことをすれば節電になるの?」と悩む方も多いかもしれません。
実は、冷蔵庫には節電できるポイントがたくさんあるのです。
冷蔵庫の電気代ってどれくらい?
まずは、冷蔵庫の電気代がどのくらいかかるか知ることが大切です。
電気代の多くを占めている冷蔵庫
各家庭には、冷蔵庫をはじめとする数多くの家電があります。実はその中でも、電力の消費量が最も高いのは冷蔵庫なのです。
電力の消費量内訳
()内は、その家電の占める割合です。
1位…冷蔵庫(約14%)
2位…照明器具(約13%)
3位…テレビ(約8~9%)
ここからわかるように、冷蔵庫の節電=大幅に電気代を抑えることになるのですね。
冷蔵庫の電気代を計算するには?
冷蔵庫の電気代は自分で計算できます。
冷蔵庫の説明書には、年間消費電力量が記載されています。それをもとに、以下の計算式で電気代を算出してみましょう。
冷蔵庫の電気代を調べる計算式
「年間消費電力(kWh)×契約している電気料金プランの1kWhあたりの電力量料金単価」
この計算により、年間の電気代の目安がわかります。しかし、あくまで目安であることを理解しておきましょう。
冷蔵庫の節電術3選
電気代や電気の消費量を抑えるためには、冷蔵庫の節電が大きなカギとなります。
省エネ機能の高い冷蔵庫を選ぶ
そもそも、冷蔵庫の節電にはその冷蔵庫の持つ性能が大きく関係しています。現在は以前よりも家電の性能が上がり、多くの冷蔵庫が省エネとなっています。
どのような基準で省エネ機能が活かされているかというと、
- 扉の開閉数や時間
- 冷蔵庫内の温度
などです。
これらの機能はインバータ制御と言われるもので、年々精度が上がってきています。インバータ制御の精度が上がることにより、より節電しやすくなるのです。
大きな冷蔵庫ほど消費電力は少ない
意外にも、冷蔵庫はサイズアップするほど消費電力が少なくなります。
これは、大型冷蔵庫小型冷蔵庫に比べ、
- センサー
- 導入されている人工知能
- 断熱性能
などの質が高いためです。
大型冷蔵庫は購入時の費用は高いものの、長期的にかかる料金を考えてみると、小型冷蔵庫よりも節電・節約ができると言えるでしょう。
ドアパッキンを清潔に保つ
ドアパッキンには、冷蔵庫の冷気を外に逃がさないという効果があります。
ところがドアパッキンが汚れていると、ドアを閉めていても冷気が外に漏れてしまう可能性があるのです。ドアパッキンはこまめに拭き掃除をし、清潔な状態を保つようにしましょう。
冷蔵庫の設置場所に注意する
冷蔵庫の設置場所にも注意が必要です。冷蔵庫自体に熱がこもると、こもった熱を冷やすために余分な電力がかかってしまいます。
冷蔵庫の背面や側面には放熱場所があるので、家具や家電で塞がないようにしましょう。また、冷蔵庫の上にも物を置かないようにすると、さらに良いでしょう。
冷蔵庫の取扱説明書には、設置場所と家電や家具との適正距離について書いてある場合も。
部屋別|節電術
一般的な大型冷蔵庫には、以下3つの保管場所があります。
- 冷蔵室
- 野菜室
- 冷凍室
部屋別の節電術を知ることで、さらに電気代や使用電力を抑えられますよ。
冷蔵庫・野菜室の節電術
ここからは、部屋別の節電術をチェックしていきましょう。
ドアの開閉時間を短縮する
ドアの開閉によって冷気が外に漏れると、無駄な電力を消費してしまいます。冷蔵庫や野菜室のドアの開閉は、なるべく短い時間を心がけましょう。
そこでおすすめなのが、普段から冷蔵庫や野菜室を整理しておくことです。
中身を詰め込みすぎない
冷蔵庫や野菜室の中身がパンパンになってしまうと、多くの電力が消費されます。冷蔵庫がたくさんのものを一気に冷やすため冷却状況が悪くなるためです。
冷蔵庫の節電には、効率よく食材を冷やせるかが大きく関わってきます。冷却状況が悪くなることで無駄な電力がかかり、電気代もかさみます。
冷凍室の節約術
冷凍室も、基本的には冷蔵庫や野菜室と節電方法は同じです。ですが、冷凍庫の場合は庫内にたくさん物を詰めておくのが節電のポイントです。
これは、凍った食品が互いに保冷剤の役割を果たしてくれるため。食品同士に隙間を作らないことで、より保冷効果が発揮され、低温を保てるのです。
冷蔵庫の電気代が気になるときは電力会社を見直そう!
基本的な節電術を実施しても、冷蔵庫の電気代が気になることがありますね。さらに、もっと電気代を下げて光熱費を抑えたい場合も。
そのような時には、電力会社を変えるという方法もあります。よりお得なプランを契約することにより、電気代が節約できる可能性がありますよ。
シミュレーションサイトがおすすめ
電力自由化によって電気会社の選択肢が増えましたが、どの電力会社を選べばいいのかわかりにくいですよね。
そんな時には、シミュレーションサイトを使うのがおすすめです。電力会社を切り替えることで、現在の電気代がどれだけお得になるのかを簡単に調べられますよ。
ご家庭の電力使用量や間取りによっても、ぴったりな電気会社は異なります。ぜひ、気軽にシミュレーションサイトで試算してくださいね。
まとめ
冷蔵庫は、最も電力を消費する家電です。冷蔵庫の節電には、以下の3つのポイントを抑えましょう!
- 冷蔵庫の性能を見直す
- ドアパッキンを清潔に保つ
- 冷蔵庫の設置場所に注意する
さらに、部屋別の節電方法を知ることや、電力会社の変更を検討することなども、節電だけでなく電気代を抑えるためにも必要なことですね。
冷蔵庫は年中稼働しており、ご家庭になくてはならないものです。