最近では、保育園に入園するために行動することを「保活」と呼ぶなど、保育園の情報収集をするキーワードとなっています。
近年は共働きが主流であり、子どもを預ける家庭が増加しており、人気がある認可保育園は競争率が高い傾向です。入園するためには、見学や申請などで複数の保育園に足を運ぶ必要があります。きちんとスケジュールを組んで、手間を最小限にしましょう!
この記事では、保育園をいつから探せばよいのか、入園するための対策について解説します。入園を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
保育園の基本知識
初めての保育園探しは、探し方が分からず不安でいっぱいですよね。ライフスタイルや働き方によって選ぶ基準が変わるため、まずはどのような保育園があるのか知っておきましょう!
認可保育園とは?
認可保育園とは、児童福祉法の基準をクリアした、都道府県知事・市区町村長から認可を受けた保育所を指します。
認可を受けるには敷地面積・保育士の数など、さまざまな厳しい基準をクリアする必要があります。認可されると国からの補助金が出ることもあり、その分保育料が安いことが特徴です。
認可保育園は運営元によって、以下2種類にわかれます。
- 公立保育園(自治体運営)
- 私立保育園(社会福祉法人、一般企業などが運営)
無認可保育園とは?
保育園に変わりはありませんが、国の認可を受けていない保育園を指します。無認可保育園は、国の基準を満たしてはいませんが、保育料やサービス内容を独自に展開できるメリットがあります。
無認可と聞くと「基準を満たしていないから危険?」という印象を受けやすいですが、危険だから認可を受けられないわけではありません。
認可基準の中には、施設の広さや設備などが条件に入っていて、土地が狭い都心部などでは、認可を受ける難易度が高く無認可保育園が多いのです。
無認可保育園では、独自のサービス提供ができるため、預かる時間についても柔軟な対応を取る保育園が多くあります。多様なニーズに対応しているため、認可保育園に比べると保育料が高い傾向です。
保育園はいつから入れる?
保育園へ預けられる月齢は、生後2ヶ月以降の保育園が多い傾向にあります。ただし、保育施設によって基準が変わるため、まずは保育園へ問い合わせをしてみましょう!
入園の時期については、4月入園が多いものの空きがあれば、4月以降であっても受け入れ可能な保育園が多くあり、時期は明確には定められていません。
保育園はいつから探す?保活のスタート時期
希望に沿った保育園に入園できるように早めに行動することが大切です。保活のスタート時期を知っておくと、しっかりと情報収集ができるため、理想の保育園が見つけやすくなります。
0歳からの入園を目指す場合
産休が終わったタイミングで保育園に預けたい場合、妊娠中から保活を開始するとよいです。生まれて間もない赤ちゃんを受け入れる保育園は少なく、入園への倍率が高くなるためです。
安定期に入った動ける時期をうまく活用して、保活を開始しましょう。
4月から入園を目指す場合
4月入園を希望する場合、前年の10月までに保活を開始しましょう!認可保育園の場合、次年度の入園募集を10月〜11月ごろに始める自治体が多いためです。
申込みの1か月前までには、候補が決まっていることが理想です。
認可保育園は、保育料が安価なこともあり競争率が高い傾向にあります。落選も想定し、無認可保育園やベビーシッターなども、視野に入れて情報収集や見学を進めるようにしましょう!
保活の流れを紹介
ここからは保活の具体的な流れを紹介します。一連の流れを知っているだけで、予定を調整しやすくなるため、参考にしてください。
1.保育園をピックアップ
送迎の時間を考えると、保育園は自宅から近い場所がよいでしょう。まずは送迎手段に応じて、通える保育園をピックアップすることから始めます。
認可保育園の場合は、自治体のサイトに保育園一覧がまとまっている場合があるので、チェックしてみてください。
2.保育園を見学する
ピックアップ後は、保育園の見学に移ります。見学会を開く場所もありますが、保育園によっては事前連絡があれば、いつでも見学可能な場所もあります。
実際に見学することで、入園後のイメージがつきやすくなります。気になった保育園は見学して候補を選定しましょう。
先着順で受付をする保育園もあるので、優先順位を決めてスケジュールを組むとよいですよ!
3.保育園に申し込む
申請先の保育園によって、申込方法・選考時期が異なります。以下を参考にしてください。
認可保育園
認可保育園は、入園したい年の前年度10月〜11月に募集を開始する自治体が多くあります。申請より2週間〜2か月で応募締切、選考へ移行する流れです。
入園の可否は2月頃に結果が分かります。選考に落ちた場合でも、入園辞退による追加募集があり、3月頃に入園可否が決定されます。
無認可保育園
無認可保育園の場合は、募集時期の一定の決まりがありません。保育園ごとに募集時期が違うので注意が必要です。
保育園に入園するためにはどうしたらいい?
第一志望の保育園に入園するには、審査基準である入園優先度の点数を上げることが重要です。
1.入園の審査基準
認可保育園の審査は、自治体の点数計算により「子どもを預ける必要度」を評価します。点数は「指数」と呼ばれ、指数が高い家庭ほど入園が優先されます。基本の区分は以下2つです。
<基準指数>
就労状況や健康状態など、保護者の基本情報による点数
例:
- フルタイム・パートタイム勤務
- 介護が必要な家族の有無
- 病気の有無
<調整指数>
家庭の状況に合わせて、加点・減点の調整をする点数
例:
- 同居の祖父母がいる(減点)
- 希望保育園にきょうだいが在園中(加点)
- 就労中であり、無認可保育園の利用実績がある(加点)
2.優先順位を上げるための対策
点数を少しでも上げるために以下の内容を試してみるのもよいでしょう。
<優先順位を上げるための対策>
- 認可外保育園に預けて入園待機する
認可外保育園を半年以上利用している場合、加点対象となる場合がある - 就労時間をのばす
フルタイム勤務の方が有利になる
保育園に入れなかったときはどうしたらいい?
応募者が多数となると、選考に落ちることも少なくありません。保育園に入れなかったときの、対応方法を確認しておきましょう!
1.ほかの預け先を探す
まずは、近隣エリア内の無認可保育園の空き状況を確認しましょう。併願する家庭が多く、認可保育園に入れた家庭が辞退するケースがあります。
人気エリアであれば、無認可保育園もすぐに埋まる可能性があります。事前に次の候補先を考えておきましょう。
2.育休を延長する
保育園に入園できない場合は、基本的に育休の延長が可能です。選考に落ちてしまった場合は、会社に相談してみましょう。
3.託児所のある職場を探す
託児所が併設された職場を探すことも手段の1つです。託児所のある職場は、職員優先で預けられる、保育料が割引になるなど、メリットも豊富です。職場を変えられる環境であれば、転職を検討するのもよいでしょう。
まとめ
保育所の利用が増加傾向にあり、保活は予想よりも時間と労力を使います。希望の保育所への入園を叶えたい場合は、早めの保活がカギとなるでしょう!
ライフスタイルによっては、無認可保育園の方が合っている場合もあるため、情報収集をしっかりと行うことで、入園後のトラブルが避けられます。
余裕を持ったスケジュールで、仕事もプライベートも充実させましょう!